飲食店開業前に知っておきたい!居酒屋開業の方法や必要な資金

飲食店開業前に知っておきたい!居酒屋開業の方法や必要な資金

自分のお店を持ちたいと思った時、他の業種より居酒屋は取り組みやすい方かもしれません。しかし居酒屋を開業したいと思っても、まずは何から手をつけていいのかわからないという方がほとんどだと思います。今回は、居酒屋開業を実現するために必要な資金はどれくらい必要なのかということやとらなければならない資格、申請しなければいけないことや成功するポイントについて詳しく説明していきます。

 

◆居酒屋の開業方法を2つ紹介!

 

居酒屋の開業方法として、まずは大きく2つに分けられます。

1つ目は、自分自身で店舗を持って自分の独立した居酒屋を開業するという方法です。この場合自由度はとても高いのですが、厨房の配置や食器テーブルや椅子、仕入先やメニュー・値段まで細かいことを自分ですべて決めていかなければならないという大変さがあります。

そして2つ目はフランチャイズでの開業です。フランチャイズとは、居酒屋チェーンの本部とフランチャイズ契約することによって、開業後フランチャイズ本部にロイヤリティを支払うことになります。しかし、ロイヤリティを支払う対価として世の中に名が通っている店舗の名前を使うことが出来ますし、すでに流通浸透している商品を販売することもできます。また経営などの詳しいノウハウなどを得ることも出来ます。仕入れもフランチャイズ本部のルートを使うことができたり、安く仕入れることが出来る場合もあります。店のレイアウトや食器等まで細かく決められていて自分の好きなようには出来ないことが多いかもしれませんが、経営が初心者の方でもサポートが充実しているので、安心して開業できるというメリットがあります。

フランチャイズのデメリットとしては、ロイヤリティが高すぎてなかなか利益を出すことができなかったり自分で自由に商品を決めて販売できなかったりすることがあげられます。開業に向けていろいろなことを自分で決めていきたい方、それを楽しめる方はフランチャイズではない方が良いかもしれません。どちらの開業方法もメリットとデメリットがありますので、自分にどちらが合っているかよく考えて決めていくことが大切です。

 

◆どれくらい?居酒屋開業に必要な資金

 

実際に居酒屋を開業するとなると、どれくらいの資金が必要になってくるのでしょうか。

居酒屋を開業するために必要な経費は、物件や設備にかかる店舗の費用、初期の仕入れなどの費用や光熱費、人を雇う場合は人数分の人件費・教育費、またお店を認知してもらうためには多少なりとも広告費など多岐にわたります。食器などにもこだわるとさらに費用がかかります。

一般的に居酒屋を開業するとなると、相場は600万円ほどと言われています。しかし、駅が近いのか遠いのか人通りが多いか少ないかなどのお店の立地や規模、またフランチャイズで開業するのかどうかなどによって200万円~1000万円くらいの幅で大きく差が出てきます。

夢の居酒屋開業なのでいろいろと理想は大きくなっていくものですが、大きすぎるとかかる費用もそれに伴ってどんどん増えていってしまいますので、自分でどれくらい資金を用意することができるのかをよく考えて、居酒屋を開業する場所や規模などを決めていきましょう。

 

◆居酒屋開業に必要!資格や申請すべきもの

 

居酒屋開業には、必要な資格や申請しなければいけないものがあります。

まず、必要な資格は、食品衛生責任者と防火管理者(店舗または建物全体の収容人員が30人以上の場合必要。 )の2つです。

食品衛生責任者とは、食品や調理した料理が衛生的に提供されているかをしっかりと管理する責任者になります。営業者本人か従業員の中から決め保健所に届け出ます。調理師免許などを持っている方は免除になる場合もありますが、通常は養成講習を受けることで食品衛生責任者になることができます。

防火管理者は、消防署で1日講習を受ければとることが出来ます。消防法で決まっていますので、30人以上はいれるお店を考えている場合はきちんと取得しておかなければなりません。

必要な申請は、食品営業許可、防火対象物使用開始届出書、火を使用する設備等の設置届、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書、風俗営業許可申請、個人事業の開廃業等届出書、労災保険の加入手続き、雇用保険の加入手続き、社会保険の加入手続きの9つになります。

食品営業許可の申請は保健所になります。施設の確認や検査が必要になるので施設ができる10日前までに時間に余裕を持って申請しましょう。防火対象物使用開始届出書は、管轄の消防署への申請です。施設を使用し始める7日前までに申請しなければなりません。火を使用する設備等の設置届けも消防署への申請です。深夜酒類提供飲食店営業開始届出書は管轄の警察署に届け出ます。こちらは風営法にかかってくるので、詳細な図面など添付書類が必要になってきます。風俗営業許可申請も警察署に、個人事業の開廃業等届出書は税務署に、労災保険の加入手続きは労働基準監督署になります。雇用保険の加入手続きは労働基準監督署へ労働保険関係成立届を提出後公共職業安定所に雇用保険適用事業所設置届と雇用保険被保険者資格取得届などを提出して手続きすることになります。社会保険の加入手続きは日本年金機構に申請します。

申請にはお金がかかるものもありますし、申請場所もバラバラです。申請後受理されるまでに時間がかかるものもありますので注意してください。居酒屋開業の為にはすべて必要なことなので、もれがないようにしっかりチェックして申請するようにしましょう。

 

◆覚えておこう!居酒屋開業で成功するためのポイント

 

居酒屋開業で成功するためには、いくつかポイントを抑えなければなりません。やはり初期費用を抑えることがとても大切です。初期費用が低ければ利益が出て居酒屋の営業が軌道に乗る時期が早くなるということになります。最初から予算をオーバーしてまで大がかりな設備を入れたりする必要はありませんし、店舗自体小規模な店舗から始めた方が資金面では安心です。小規模ならば人件費も抑えることが出来ます。また、立地に関しても金額が高いからといって居酒屋に良い立地というわけではないですし、あまりに高すぎるとオープンしてから立地代を差し引いて利益を出すことが大変になってしまうので、自分自身のお店にあった場所をよく考えて決めましょう。

オープン後のランニングコストもできるだけ抑える為に、魅力的なメニューを考えるのと同時に調理の手間がかからない料理を提供するなどの工夫をすることも必要です。仕入れも最初に決めたところで安心してしまうのは危険です。仕入れ額で利益の出方もかなり変わってきますので、その都度見直して安く仕入れることができる良い取引先と出会えるようにしていくことも大切なポイントになります。

 

◆居酒屋開業の夢を実現しよう!

 

自分のお店を持つということはとてもすごいことです。しかし、1人で考えていても何から取り掛かっていいのかわからず、なかなか前に進めないこともあります。申請しなければならない届け出の数だけ見ても、1人で取り組んでいくのは大変なことだと思います。

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